岐阜県立博物館で福井の恐竜の話を聞く

   2016/08/09

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毎日暑い日が続きます。

仕方ないですよね。

夏なんですから。

こういう日は思い切って外で夏レジャーを楽しむか、涼しい屋内で好きな
ことをして時間を過ごすしかありません。

そこで我が家は涼しい方を選択。

岐阜県博物館の恐竜展に行くことにします。

夏休みが近ずくと毎度おなじみの開催となる恐竜企画。

その恐竜展のお題は「新・恐竜学~鳥になった恐竜の脳科学~」何だか難しそう!

でも恐竜大好き家族は興味津々。

それともう一つのお目当ては福井県立恐竜博物館の特別館長

東 洋一先生による特別講演。

ズバリタイトルは「手取層群の恐竜たち」岐阜県にいながら
福井の恐竜の話を聞く粋な企画です。

前もってちゃんとネットで予約いれてありますよ。

ではさっそく出かけましょう!

岐阜県立博物館は岐阜県関市にある岐阜県百年公園内にあります。

子供が少さかったころから何度も遊びに来ています。

公園の北入口を入り300mも歩くと博物館が見えてきます。

今日のお相手は主人ではなく長女です。

主人は仕事で残念ながら無理ですって。

長女は学生時代、ここの博物館に学芸員講義の実習で一か月ほど通っていました。

だからなのかどうなのか今日は結構行く気で来ています。

博物館の入口は急坂を50メートルほど登らなければなりません。

これが結構ナンギです。

しかしいいものが出来ていました。

スロープエレベーターです。

無人ですがボタン操作ひとつで景色を見ながら昇降できます。

これがあれば年配の方々も楽々です。

まだまだ講演まで時間があるので最初は特別展を見学することにします。
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この展示の目玉は恐竜の脳とその構造。

3Dプリンターで再生された恐竜たちの脳が透明頭骨とその内部構造という形で
再現されています。

それにしても化石と化してしまっている脳をどんな方法で解析するのでしょうかね?

展示を見ていく中で三重県安楽島で発見された鳥羽竜の実物化石や
フクイサウルス・フクイラプトルの全身骨格化石の展示もあり、
この春出かけた福井県立恐竜博物館で見た恐竜たちにも再び会うことに。

なかでも興味深かったのはフクイベナートルの全身骨格化石です。
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福井の博物館でも見れなかったので思わぬ収穫です。

展示見学が終わったころ、講演の始まるお知らせが流れたので
早速ハイビジョンホールへ向かいます。

ところでハイビジョンホールってどこにあるんだ?

さっそく娘に聞いてみる。娘おもむろに館内マップを広げ探しているではないですか!

なんだ知らんかったんかい! 

ほんとに博物館実習に来てたの?・・トホホ・・

東先生の講演は面白いものでした。

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それにしても福井・石川・岐阜にまたがる「手取層」は恐竜化石の宝庫ですね。
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今でも続けられている発掘調査の中でも続々と新種恐竜や中生代の
哺乳類・原始鳥類などの化石が発見されています。

2016年2月に新種恐竜として認められたばかりのフクイベナートルは
鳥の起源であるコエルロサウルス類の進化について貢献するもので
あるということです。
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(詳しくはノブさんぽ福井で発見された恐竜たちを覗いてみてください)

この恐竜についての解説がありましたので少し書いておきます。

170点におよぶ化石やなかでも保存状態の良い上顎骨の化石から
復元された内耳形態は鳥類と非鳥類の中間状態を表わし、

三半規管は非鳥類獣脚類恐竜のものと同等の平衡感覚であったと思われる。

しかし蝸牛からは現生鳥類に匹敵する聴力を有していたことが推測される。

コエルロサウルス類の進化においてドロマエオサウルス類とは別に分岐した
マニラプトル類獣脚類であるとされ

マニラプトル類獣脚類の進化の初期の段階に位置している。

歯の形質・11個以上の頸椎からなる長い首はフクイベナートルが恐らく
雑食性であり一般的な獣脚類とは異なる食性であったことが推察される。

などなど興味深い解説をいただきました。
(フクイベナートルについては講演会出じめを参考に書かせていただきました。)

それともうひとつ先日中日新聞にも掲載されご存じの方も多いかと思いますが、
岐阜市の小学生が発見した恐竜時代の哺乳類の化石についても話が
聞けましたので少し書いておきます。

2014年6月15日のことでした。

当時長森南小学校の4年生だった船渡翔琉(ふなと かける)君は、
家族4人で福井県立恐竜博物館がある長尾山総合公園内にある
「どきどき恐竜発掘ランド」で発掘体験をしていました。

30分の体験時間も残りあと5分となったとき、これが最後と決め、
拾った直径15センチほどの石の中に、黒く小さく光る骨のような
ものを見つけました。

職員の方に見せると「調べないとわからないけれど、たぶん珍しい
化石である」と告げられます。
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その2年後、その化石は日本初の恐竜時代哺乳類骨格化石として
日の目を見ることになるのです。

多丘歯類と呼ばれる小型草食哺乳類で上下の顎に長い切歯を持つなど、
現在のネズミ類に似た特徴を持っています。

化石は長さ5センチ幅2.6センチ厚さ1.3センチと非常に小さく
スクリーニングでは、破損する恐れがありCT撮影で調査されました。

頭部の一部と首から腹部にかけて六割ほどの骨が残っている。

膝の骨も一部あり体長は13センチと推測される。

岩石表面にあった歯の化石から成獣とみられるなど多くの事が
解明されてきました。。

恐竜博物館の宮田主任研究員はこの発見を解剖学的情報が多く得られ
「生物の多様性を解明するうえで重要な発見」と位置付けています。
 
恐竜時代の哺乳類の化石はこれまでにも石川県白山市や熊本県など
国内5か所で計10種が発見され、

勝山市でもそのうちの3種が見つかっていますが、

今回の化石はジュラ紀後期から白亜紀前期に生息したエオバータル科の
多丘歯類とみられ白山市と勝山市でも同類が見つかっているが、
今回は別種の可能性が高いということであります。

今後はもっと精度の高い解析装置を使い石から取り出すことなく研究を
進めていくということです。

日本発となる恐竜時代の哺乳類の骨格化石の大発見をした翔琉君の
将来の夢は恐竜の研究者になることだということです。
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ごく身近な体験施設からこんなにも貴重な化石が発見されること、
それが子供の夢を大きく育てるなんて素敵なことですね。
(2016年6月26日中日新聞の記事・「手取層の恐竜たち」講演の
内容をもとに書いています)

こうして一時間半あまりの講演が終わり最後に質疑応答の
時間がもうけられました。

うちの娘も質問しました。

「恐竜が鳥へと進化していく過程で羽毛を持つようになったのはなぜですか?」

Oh!わが娘ながらええこと聞く!

東先生の答えはこうでした。

ひとつは保温のため、もうひとつは捕食(飛ぶ昆虫などをつかまえるために
飛ぶ必要性がでてきたため)

なるほど!納得。

しかしまだ娘は納得いかないようで「保温やったら羽毛でなくても毛でいいじゃん」

う~んそれもそうやけど。

この答えは「今度福井恐竜博物館を訪れた時また聞いてみよう。」と
我が家の宿題になりました。

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