多度大社 上げ馬神事に興奮

 

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12時近くになりました。これから坂爪掛(さかつめかけ)の行事が行われます。

坂爪掛とは御弊が立てられた坂の先端部分を崩し馬が登りやすく整えるための儀式です。
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六地区の代表は御弊を取り除き青竹でさかの先端をけずります。
塩をまき、1升瓶の御神酒で坂を清めます。

この行事が終わるといよいよ上げ馬が始まります。

時間は予定の13時を回っています。
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この楠の木下で待つこと既に2時間近く、今まで止んでいた雨が降り始めました。
ここで万を辞して雨合羽を着ることにしました。
どうせ雨なら傘は他の人の見物の妨げになって厳禁です。

降ったり止んだりする雨の中予定時刻をオーバーして上げ馬が始まりました。

初日の上げ馬は12回挑戦します。
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6地区一巡しましたが雨で足場が悪いのか上がることが出来ません。
ひどくなった雨の中、傘もささず見守る人々、もう少しのところで上がれず
転げ落ちる祭馬と騎手、転げ落ちる馬から騎手を守ろうと自ら怪我をし顔から
血を流す世話係りと思われる青年、綺麗に飾られた馬も陣笠袴すがたの騎手も
地区の法被を着た若者も泥だらけです。

近年動物愛護団体から動物虐待と批判を受ける上げ馬祭りですが祭りの裏は
わかりませんが見ている限りでは人も馬も命懸けではありますが虐待という
マイナスイメージは全く受けず、ただ祭りの成功だけを一生懸命願って一丸と
なって取り組んでいる。

そんな感じを受けました。

馬もまた祭りの同志なのです。

二巡目が始まりましたが、あまりの雨にずぶ濡れになって見守る人の中には、
見物を断念する人も。やっぱりカッパ持ってきて良かった。

寒いという声が聞こえる中、体感温度は少しも下がりません。

最前列に陣取ることができ、もう少し見ていくことにしました。

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どれか一頭でもあがらないかなあ。

でも次々と失敗。

今年の豊年は期待できないのか?

あと残すところ四頭です。

ところが三頭目の馬がなかなか走ってきません。

出発地点で何度もどよめきが起こっています。祭馬がゴネているらしい。

結局20分ほど経ってスタートしたものの完全にやる気をなくした馬は途中で
駆け上がるのを放棄、興奮したまま私達の目の前まで来て暴れています。

綱を持った世話役さんも完全に振り回されています。

どんなに促されても階段を上がろうとしません。

私達も警備の警察官に危険なので下がるように誘導され階段下に退避、

うう~、この馬、朝見たぞ。足に青いバンテージ巻いたやつ、朝もここで
ゴネてたし、人呼んで多度のゴールドシップ君じゃないの

という訳で多度のゴールドシップ君はただ一人自分を貫き、階段を登らず別に
開けてもらった道から悠々と帰って行きました。

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