鳥羽竜ってなんだ? 化石発見地に遭遇

   2016/03/31

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牡蠣をお腹いっぱい食べて大満足。

90分の制限時間になり、そろそろ帰路に着くことにします。

パールロードを再び鳥羽方面に車を走らせていると右手の道路沿いに
「化石発見地」の看板を見つけました。

反対車線なので一度は通りすぎましたが気になったので戻ってみることに。

近づいてよく見ると「恐竜(鳥羽竜)化石発見地」と書いてあります。

恐竜の文字に惹かれて車を降りてみることにしたのですが駐車場らしき
ものもありません。

なるべく邪魔にならないように路肩に車を止めて看板横の小道を入ります。
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ほんとに小さな公園です。

そこには恐竜の化石(大たい骨)のレプリカとイグアノドンの足跡化石の
レプリカが置いてあります。
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案内板にはその恐竜(鳥羽竜)の発見の経緯とか化石の解説とか
書かれています。

公園にあるのはこれだけですが、実はもっと興味深いものが
この公園下にあったのです。

この公園下には浜辺があります。

公園から細い急な階段を降りるとちいちゃな湾になっているのです。

その階段を降りて湾に向かって右手にそれはありました。

朽ちた土嚢と青いビニールシートで覆われたもの。

浜を歩いていた地元の人が私達に声を掛けてくれました。

「ビニールの下にあるよ」と。

何があるんだろう?とシートをめくってみるとそこにあったものは
レプリカでもない正真正銘本物の足跡化石でありました。

そう!公園に置いてあったイグアノドンのレプリカ化石のもとであります。
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そのまま発見された状態で保存されているのです。

更に右手に進むと正に恐竜化石発見現場に行き着きます。

私達が行った時は干潮時で浜が見えましたが満潮時になるとこれらの発見場所は
波をかぶったり浸かったりするそうで今でも侵食された地層から剥がれた二枚貝
や巻貝の化石が見つかるそうです。
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もしかすると恐竜化石も見つかったりするのかもしれませんね。

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恐竜好き・化石マニアにはまったく夢とロマンの詰まった場所なのであります。

夕暮れの迫る誰もいない浜で、波の音を聞いていると太古に夢を馳せて化石でも
探したい気分になるのです。

■ 鳥羽竜について
三重県安楽島町の海岸は昔から化石が発見される場所であったのですが
1996年(平成8年4名のアマチュア化石研究家が付近の海岸を調査しているとき
この砥浜海岸で大型の恐竜の頚骨と思われる化石を発見した。

当初マメンチサウルス類の恐竜と思われていたが骨格等の相違から
2001年(平成13年)にマメンチサウルス類では無くティタノサウルス類の
恐竜として分類された。

しかしそれ以上の細かい特定には至らずまだ学名は付けられておらず
鳥羽竜という愛称で呼ばれている。

この安楽島町の海岸は中生代白亜紀前期にできた松尾層群という地層があり
その化石発見を受けた発掘調査の結果、

尾椎4個、左右の上腕骨・左右の大腿骨・左橈骨・右脛骨・右腓骨・左坐骨など
600点あまりの化石が見つかった。

鳥羽竜は全長16~18メートル、体重31~32トンと推定され、ここで見つかった
化石は日本で発見された一番大きい恐竜化石であった。

また、竜脚類と呼ばれる大型の草食恐竜の骨化石が多数
(同じ個体のものと思われる)発見されたのも日本初である。

この発見は、大陸との関わりや当時の日本列島の環境を知るうえで大変貴重な
発見とされている。

現在実物化石は三重県総合博物館に所蔵されている。

■ イグアノドン足跡化石について
鳥羽竜の化石が発見された2年後の1998年(平成10年)鳥羽竜の化石が発見された
場所から西へ15メートル離れた場所で足跡化石が発見されます。

三本指でその形態や大きさなどから鳥羽竜のものではなく鳥脚類のイグアノドン科の
ものと考えられています。

足跡痕であるにもかかわらず、くぼみでは無く凸型に現れています。

これは後の地殻変動によってイグアノドンが踏んだ地層の裏側が表面に現れて
いるものと思われます。

足跡は2個ありますが1個は断層によるひび割れで一部分断されています。

この足跡化石は今も現地に保存されています。

イグアノドン科の化石は世界各地で発見されていて、福井県で発見された
フクイリュウもこの仲間です。

・・・三重県立博物館の解説を引用・参考にして書いております・・・

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