白の血脈を受け継ぐ者 ゴールドシップ その1
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2015年春の天皇賞(3200m)を勝ったゴールドシップ、名実ともに名ステイヤーの
称号を三度目の挑戦で手にしました。
彼の血統は父ステイゴールド 母ポイントフラッグ 母父メジロマックイーンです。
あの三冠馬オルフェーブルと同じ、俗にステマ配合と呼ばれる血統構成です。
このステマ配合からはオルフェーブルばかりでなくドリームジャーニー
フェイトフルウォーといった名馬が誕生しています。
しかしゴールドシップの誕生はこうした計算されたものというのとは少し違っていました。
母ポイントフラッグは牝馬にしては大柄で、生まれる子供はみんな大きく
その為足元の故障に悩まされる馬が多かったようです。
その難点を解消するため種牡馬としては小柄なステイゴールドを付け
少し小さめでも足元の丈夫な子を産ませたかったようです。
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しかし生まれた仔馬は予想に反してまたまた大きめの芦毛の子が生まれたのです。
その毛色や体格はまさしく祖父であるマックイーン譲り。
兄弟たちと違いこの仔馬は500キロを超える大型馬であっても足元も丈夫で体質も
頑健な馬に成長しました。
そして兄弟たちや近親にも特別目立った馬もない地味な血統
(七代母まで遡ると下総御料牧場生産でいまの天皇賞の前身である帝室御賞典を
制した戦前の名牝クレオパトラトマスに行き着く)であったのですが、
新馬勝ちしたあとも好成績を維持し皐月賞・菊花賞の二冠を制するのです。
オルフェーブルもそうであったようにゴールドシップも妙に人間臭い馬で乗り手や
周りの人の意のままにならないところがあるようです。
ゴネたり気分を害すと走る気まで無くしてしまうと言われ 関係者泣かせと
言われたりするのですが、そんなやんちゃなところもファンが多い一因
なのかもしれません。